紀要論文 中国水ビジネス市場における日本企業の進出戦略に関する研究 ―株式会社ナガオカの事例―

張, 明軍  ,  Mingjun, Zhang

1 ( 1 )  , pp.91 - 128 , 2017-03-31
ISSN:24327662
NII書誌ID(NCID):AA12783942
内容記述
中国の水不足問題が深刻になっている。資源大国とは言え、工業化、都市化の進展により、水資源の需要は今後長期間にわたり増加し、需給矛盾はさらに先鋭化している。‘貧水’となる中国は,高度経済成長を続けるために、水資源の問題を優先に解決し、全国範囲に汚水処理場、沿岸地域に海水淡水化プラントのインフラ投資を積極的に進んでいる。日本企業を含め、外資資本による中国水ビジネス市場への投資はブームになっている一方、地元企業の成長のため、対中国水ビジネス市場への投資はリスクが益々、高まっている。日本の中小企業としての株式会社ナガオカは大手企業の競争を避け、ニッチ市場を狙い、中小都市と農村地域の水市場に進出する事を中心し、中国の水ビジネス市場に進出している。対中国投資の初期段階において、如何に順調に展開したがについて、本稿で分析し、重要なポイントとして纏める。そして、次の成長段階において、取るべき戦略を中国人社員なりの視点から会社成長に提言を求める。技術以外の「ナガオカ」の強みである「トップセールスによる地域、業界ネットワーク構築」を今後の成長段階において、企業成長を目指し、他の事業に転用できるためのポイントについて提言する。中国で地域、業界ネットワーク構築を行うことは簡単ではない。自社の経営目標を中心に、自社事業に有利である他社あるいは政府を選択することが極めて重要である。順調に進むためのポイントである。トップセールスで地域、業界のネットワークを構築すると共に、リスクも生じる。そのため、経営トップに会社成長に役に立つネットワークであるという判断力が求めている。また、次の経営トップの育成と意思確認も課題である。現段階の経営トップの行動と思想を考察することが常にできる環境が必要である。水ビジネスはインフラビジネスに属するため、現地政府がプロシェクトをリードする事例も多い。現地政府に合わせ、トップセールスの働きかけの濃淡が案件獲得の成否を分けることもある。特に中国政府が交渉相手の場合に、水事業の権限と財力を握るため、中華的な面子主義を重視しながら、提携を結ぶべきである。中国の伝統文化によると「賊を捕らえるには先ず頭目を捕らえよ」『三十六計』(兵法)という観点があり、この観点は現在、中国人にとって、極めて重要な交渉手段である。つまり、成功を目指すなら、先に交渉相手の中心となる部分を絞って交渉手段を展開する。より効果的となる。トップとトップとの交渉は信頼関係を構築しやすくなる。両側の部下も今後に提携事業に向いて、積極的に協力し合うことになる。投資初期段階の成功理由はもう一つがある。ライバル社が対中国投資に重視していないからである。本稿は「ナガオカ」のライバル社の事例を取り上げて、今後の「ナガオカ」の中国での展開モデルについて提言した。ライバル社は「ナガオカ」の3つの事業をメインとなる一方、多角化展開戦略により、競争力が極めて強いである。中国の水ビジネス市場において、販売会社だけ設置したが、それほど、活用されていない。逆に、スクリーン製造を行うのは多くある中国の地元企業である。しかし、小規模生産のため、スクリーンの品質保証が重視されていない。今後成長段階に入る「ナガオカ」は、ここで、スクリーンおよび水処理の設備の製造、販売を主な経営活動と思われるが、効果的な展開方法として、スクリーンのブランド構築に重視すべきである。「ナガオカ」の対中国投資の成功理由はライバル社の中国市場において消極的投資ではないかと言う疑問を持っている。ライバル社の潜在的な競争脅威が常に警戒する必要があるではないかと指摘する。中国の海水淡水化市場は成熟化となっているが、造水コストが高いことは今後の発展のネックとなる。「ナガオカ」の技術で低コスト化が実現できる。ニーズが高まると思われ、「ナガオカ」は海水取水事業を今後の対中国投資の中心となる。最後に、下水取水事業分野での強みである「トップセールスによる地域、業界ネットワーク構築」を如何に海水取水事業に転用するかについて提案した。「ナガオカ」の海水取水技術「HISIS」のコストダウンと言う強みは、今後ネットワーク構築の接点である。海水取水技術の実証実験成功以後、さらに海水淡水化業界での影響力が強めると思われ、トップセールスでより早く受注を獲得することができる考察する。さらに、「ナガオカ」の事業は「取水」、すなわち「水を集める」とのコンセプトがあり、安全な水を集める同時に、優秀な水ビジネス人材を集めることもより大事なことである。本稿は今後の「ナガオカ」および中国の水ビジネス市場に投資する方針がある日本企業に貢献できると期待している。水ビジネスは、企業成長を目指すことが当然であるが、現地の実際に水に困っている人々健康、命のために先進の技術を持っていくことは無視できない。
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