紀要論文 平群囃子の起源に関する一考察 : 囃子物の旋律分析を中心に

川﨑, 瑞穂

51pp.9 - 20 , 2017-03-31 , 国立音楽大学
ISSN:02885492
内容記述
平群囃子(へぐりばやし)とは、千葉県館山市、南房総市、鋸南町において、小太鼓、大太鼓、1本調子の篠笛を使用して演奏される13曲の囃子の総称である。千葉県旧富山町(現・南房総市)平群地区の米沢という地域において、江戸期に創られたものであるという口頭伝承は存在するものの、それを証明する史料は存在しない。先行研究においては、平群囃子の系統は神田囃子系、ないし江戸囃子の変形とされてきた。しかし、平群囃子の成立と展開の過程を詳細に記述した研究はまだ存在しない。本稿では、平群囃子のいくつかの楽曲を分析しその源流について考察する。平群囃子の13曲は「道中物」(3曲)、「囃子物」(10曲)の2つに分けられるが、囃子物の内の1曲である《祇園囃子》という楽曲には、獅子舞や鷺舞といった風流系芸能(風流囃子物)にしばしば用いられている旋律が存在する。本稿では、《祇園囃子》と風流囃子物の旋律を比較分析することで、平群囃子の源流の1つに風流囃子物が存在する可能性を指摘する。

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