テクニカルレポート 琉球古典音楽(野村流)の歌唱技法による歌声の音響的特徴の分析 -次第上,次第下,ネーイの場合-
An Acoustical Analysis of Singing Voice of Shide-Agi, Shide-Sagi, and Neei in Ryukyuan Classical Music “Nomura Style”

上江洲, 安史  ,  鏑木, 時彦

2017-MUS-115 ( 50 )  , pp.1 - 6 , 2017-06-10
ISSN:2188-8752
NII書誌ID(NCID):AN10438388
内容記述
本研究は,琉球古典音楽 (野村流) の歌唱技法による歌声の音響的特徴を,音声科学の観点から明らかにすることが目的である.特に本稿では,歌唱技法の一種である,次第上 (シデーアギ) ・ 次第下 (シデーサギ) ・ ネーイについて,これらの歌唱技法による歌声のピッチの変動パタンや変動率,声門開放率などを分析することで,従来より述べられている歌唱技法の解説との関係性や,地声歌唱の原則について検討する.熟練した野村流師範代 2 名による次第上 ・ 次第下 ・ ネーイの楽曲歌唱時における声帯振動パタンを EGG で測定し,得られた EGG 信号からピッチパタンと声門開放率を分析した.その結果,次第上と次第下は単に上下方向の緩やかなピッチ変動を行う歌唱技法というだけでなく,次第上はグリッサンド的な,次第下はポルタメント的なピッチ変動が確認された.また声門開放率については,いずれの被験者と試行においても,ピッチによらず 0.3 ~ 0.5 程度の値にほぼ収まっていることから,いずれの被験者も,歌唱技法やピッチの音高によらず,基本的に地声声区で歌唱していることがわかった.
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