紀要論文 女子大学生の家族観 : 本学人間生活学科女子学生の場合

沼田, 美由紀

(11)  , pp.3 - 9 , 2016-12-01 , 藤女子大学家庭科・家政教育研究会
ISSN:1880-7321
NII書誌ID(NCID):AA12179369
内容記述
1998 年告示された新学習指導要領以降,家庭科ではどの学校段階においても「家族」に関する学習を重要視するようになっている。小学校では,家族の一員として家庭生活を大切にする心情を育むこと,中学校では,自分の成長と家族のかかわりに関心をもち,家族関係をよりよくする方法を考える。高等学校では,家族・家庭の意義とともに,家族・家庭が社会との関わりの中で機能していることを理解し,家族が互いに協力して生活を創造していこうとする意欲へつなげることが目標とされている1)。とくに今回(2010 年)の学習指導要領改訂にあたっては,少子高齢化や家族の機能が十分に果たされていないといった社会状況に対応して,家族と家庭に関する教育をさらに重視する方針が出された。学校教育において「家族」に関する様々な内容を総合的に学習するのは家庭科である。では,小,中,高等学校を通じて家庭科を履修してきた大学生はどのような家族観をもっているのであろうか。大学生の家族観に関してはいくつかの先行研究がある。綿引・横道(1997)は自分の育った家庭環境や家族関係が大学生の家族観にどのように影響を与えているのかを検討することにより,家族に関する教育への示唆を得ることを目的とした2)。鈴木(2003)は小学校で家庭科を担当する可能性のある大学生が,自らの家族・家族観と向き合う機会になるように試みた授業の経過と題材について報告している3)。藤田(1987)は女子大学生に対して「私の家庭と10 年後の私」という題で作文を書かせ,それをもとに家庭観や結婚観などについてまとめている4)。岡田・入江(2006)は大学生を対象にその家族観についてアンケート調査を実施し,男女共通に家庭科で身に付けたい力として家族関係を重視し,そのための教材開発・授業改善の必要性を指摘している5)。これらの先行研究では,家族機能や家庭生活の意義といった学習が家庭科では不足していることを指摘し,家族関係の学習を積極的にすべきとの提案をしてはいるものの,なぜそれらの学習がなされていないのかの分析までは至っていない。この点に関して,筆者は家庭科において家族の社会的機能についての学習が不十分,またはなされていない状況を反映しているとの仮説をたてた。本稿は,本学人間生活学科の女子学生が「家族と社会」の授業を受講するにあたり,前もってどのような家族観をもっているのかを調査したので,その結果について報告する。
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