Departmental Bulletin Paper 指さし・心の理論・教示行為を通して見る子どもの社会性の発達について

大須賀, 隆子

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人間特有の社会性の発達を,指さし,心の理論,教示行為を通して概観した.定型発達児では生後11 カ月齢ころから始まる指さしは,他者の注意を喚起するだけではなく,他者の関心を感じ取って共有する「心の理論」と「利他的な動機づけ」の萌芽が見られる(Liszkowski etal.,2004;2006).瀬野(2008)は,「心の理論」の4~5歳通過説に着目した実験研究から,3歳児は自分が知っていることを外界に向けて全面的に開示する存在であり,4~5歳児は他者に開かれつつ閉じた存在であると考察し,ワーキングメモリと抑制制御力の発達が関連していることを示唆した.児童期になると,「心の理論」を理解している他者の心の中を,さらに理解することが可能になることを,簡略化した課題で林(2002)が示した.赤木(2007;2012)は,子どもが行う教示行為について,相手がどこまで理解できているかを推測し,相手が出来そうなところは抑制制御して見守る力が必要であるので,高度な「心の理論」が求められることを実験によって示し,上手に教示が出来ると自尊感情も育まれると指摘している.
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