紀要論文 「自立と友情」の学年集団づくり : 生徒の自治的活動による学年運営への転換

神谷, 純子

内容記述
本稿の目的は,学校の「荒れ」という危機的状況に遭遇した女性教師の転機と変容を読み解くことである.本稿では,教職課程の履修生を対象として行われた,ある教師の講演の記録を資料とし,ライフストーリーの手法を援用してその語りを考察する.教師は,生徒に特定の内容を習得させる役割を担い,教師文化は,権威性をその特徴とする.ゆえに「荒れ」という事態に直面し,生徒に対する指導が行き届かなくなるとき,教師の多くは,それまでとは異なる形で自らの権威を再構築しようとする.しかし,本稿で取りあげた女性教師は,「荒れ」の中で訪れる転機を経て,権威を手放す方向へと変容を遂げ,そのキャリアの末期には学年主任として,「自立と友情」を合言葉に,生徒の自治的活動による学年集団を育てあげる.本稿がこの事例を通じて示唆するのは,権威性によって生徒を「指導」する以外の教育の形である.比較的権威の弱い女性によって,生徒を主体とするこうした学年運営がなされたことの意義は大きいだろう.
本文を読む

https://tust.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=258&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報