Research Paper 浜川目沢田Ⅱ遺跡発掘調査報告書

北村,忠昭  ,  佐々木,隆英  ,  白戸,このみ

(679) 20180315 , 岩手県沿岸広域振興局土木部宮古土木センター , 公益財団法人岩手県文化振興事業団 , 公益財団法人岩手県文化振興事業団埋蔵文化財センター
Description
 浜川目沢田Ⅱ遺跡は、山田町役場の北東約3.5㎞、山田湾北岸に面する浜川目地区に所在している。遺跡は浜川目地区西側の丘陵尾根部及び谷部にかけて広がり、今回の調査区は山田湾に向かって延びている平坦な丘陵尾根部2箇所とその東西斜面部である。隣接する北東側に広がる低位の緩斜面部には、平成26年度に発掘調査が行われた浜川目沢田Ⅰ遺跡が所在し、縄文時代中期を中心とした海辺の集落跡が確認されている。 今回の発掘調査では、主に縄文時代と平安時代の遺構・遺物が確認された。調査区は大きく東西にわかれており、縄文時代の遺構は主に東側の調査区で確認された。主な遺構は竪穴建物跡とフラスコ形の土坑で、竪穴建物跡の数に比してフラスコ形土坑の数が圧倒的に多い。調査区周辺に大規模な集落の存在が想定される。遺構の時期は中期前葉から末葉であるが、主体となる時期は縄文時代中期末葉の大木10式期である。今回の調査範囲でみる限り、中期前葉から集落が営まれており、末葉に最盛期を迎えるものと考えられる。平安時代の遺構は東西の調査区で確認された。遺構からは羽口や鉄滓等の鉄生産に関連するものが多く、鉄生産に関連する生産遺跡であることが判明した。鉄滓の出土量が少ないことや科学的な分析結果から、本遺跡では鍛錬鍛冶工程が行われていた可能性が高い。 浜川目沢田Ⅱ遺跡は、縄文時代には集落、古代には鉄製品に関連する場として利用されていたことが判明した。
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http://sitereports.nabunken.go.jp/files/attach/30/30013/21805_1_浜川目沢田Ⅱ遺跡発掘調査報告書.pdf

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