紀要論文 マゴットバッグ法の経験

松原, 邦彦

26pp.56 - 60 , 2015-03-31 , 洛和会ヘルスケアシステム
ISSN:1341-1845
NII書誌ID(NCID):AN10556475
内容記述
洛和会では過去2年間にマゴットバッグ法を8例施行した。これは、ポリビニルアルコール製のメッシュバッグ内にハエの幼虫(マゴット)を入れたまま創面に乗せる方法である。患部に直接マゴットを乗せる通常の方法と比べると、マゴットが逃げ出す心配がないために管理が容易であり、また連日創部の確認ができることが利点である。症例の大半が糖尿病、下肢虚血を伴う透析患者に生じた下肢潰瘍であり、頻回の外科的デブリードマンが困難であるためにマゴット療法を選択した。8例中6例に効果が認められた。効果のなかった2例は疼痛のため治療途中で断念した症例である。皮膚灌流圧(SPP)低値の症例では疼痛の自覚が相対的に高度であった。1クールは平均3.8日で、個々のマゴットは終了時に長さ10mm以上まで成長していた。施行中に感染症を発症した症例はなかった。文献的には、マゴットバッグ法は通常のマゴット療法に比べてデブリードマンの効率が悪くマゴットの成長が遅い、とされている。この方法ではマゴットが直接壊死組織を削り取って摂取することができない、というのがその理由であるが、実際有効例では壊死組織が有意に減少し、肉芽の色調が改善した。管理の容易さ等を総合的に勘案すると、マゴットバッグ法は難治性創傷に対する有力な選択枝と考える。(著者抄録)
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http://kintore.hosplib.info/dspace/bitstream/11665/326/1/26012MJ2614.pdf

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