Departmental Bulletin Paper 保護者支援の前提となる保育士と保護者間コミュニケーションに関する現状と課題 ― 保護者アンケートを中心として ―

丸目, 満弓

Description
「保護者支援」の概念が誕生して20 年余りが経った。保育士の業務内容は「保護者の保育に関する指導」が加わり約10 年が経過する。しかし、言葉そのものが漠然としていることもあり、具体的な業務内容の明確化、方法の確立には至っておらず、保育現場は今なお手探りが続いている。本研究では、保護者の子育て不安や、実際の生活上の問題に対する支援を行う際、その前提となる信頼関係を築くために、クライエントと援助者のコミュニケーションが不可欠であると考えた。そのため、「保護者支援の前提となるコミュニケーション」に焦点をあて、大阪府内にある民間保育園A の保護者にアンケート調査を行った。保護者支援のあり方を考える上で、保育士・保護者間のコミュニケーションは、イメージしやすく、実態の把握がしやすいと考えたからである。調査結果より、コミュニケーションの機会のなさ、回数や時間の少なさ、また内容の乏しさなどから、コミュニケーションが決して十分とはいえない実態や、さらにその要因は、保育士の多忙な勤務状況、保護者の降園時刻に表れる生活状況の双方により影響を受けていることも明らかになった。まとめとして現状を解決するために、保育士個人レベルで取り組める課題を提示した一方、保育士が働く枠組みそのものの改善、保護者支援が行えるためのソーシャルワーク教育、さらには保育士の専門性の中で保護者支援の位置づけに対する再考の必要性など、中長期的な取り組みの必要性についても提起した。
Full-Text

https://jonan.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=24&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

Number of accesses :  

Other information