紀要論文 「神的な操り人形」とその《外部》―プラトン『法律』第一巻―

高橋, 雅人

内容記述
『法律』第一巻でプラトンは人間を神的な操り人形に喩える。この比喩に表現されている彼の人間観は、彼が我々を神々の玩具と呼ぶこともあって、しばしば悲観的だとみなされてきた。しかし近年の研究者たちはこの悲観的な印象を否定する。例えばシェップスダウは、操り人形が神によって導かれていることを根拠に、この比喩はむしろ楽観的なものと解釈されるべきだと主張する。この点について論者はシェップスダウに同意するが、彼はこの比喩を第一巻のより広い文脈において論じてはいない。しかしこの観点こそ神の操り人形の比喩の理解にとって決定的に重要である。この比喩が導入されたのは自己支配とは一体ほんとうのところ何を意味するかをより明確にすることにあるので、論者は対話相手のもつ自己支配の観念を分析し、アテナイからの客人がどのように彼らを批判し、また神の操り人形の比喩によってどのように彼らを自己支配の正しい意味へと導くかを分析する。
本文を読む

https://kobe-c.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=5291&item_no=1&attribute_id=45&file_no=1

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報