紀要論文 がん患者遺族との関わりを通して生成する中堅看護師たちの卓越・固有感覚―がん認定看護師たちの語りから―
Working with Bereaved Families of Cancer Patients: Work Identity Narratives of Senior Certified Nurse Specialists
ガンカンジャイゾクトノカカワリヲトオシテセイセイスルチュウケンカゴシタチノタクエツ・コユウカンカクーガンニンテイカンゴシタチノカタリカラー

横田, 恵子

62 ( 2 )  , pp.245 - 261 , 2015-12
NII書誌ID(NCID):AN00085725
内容記述
がん緩和医療の普及に伴い、2000年代に入ってから、がん患者遺族に対するケアの試みが看護領域で盛んになってきた。患者本人が亡くなった後も、家族は遺族として引き続き家族ケアの対象となる。その大きな理由のひとつに「残された家族が病的な悲嘆に陥らないように予防する」視点がある。さらに、遺族ケアに携わる看護師のケアも必要とされる。遺族と関わることで、看護師も自らの喪失感情や悲しみを味わうことになるからである。遺族の回想・語りの中では「後悔」のストーリーが現れることが多い。中でも「患者の生前に(家族として)行わなかったこと」に対する後悔は多く話され、看護師はその後悔の感情を共感的に理解する。本論ではまず、遺族ケアの理念や実際について先行研究に基づいた整理を行う。その後、がん認定看護師2名へのインタビューに基づき、実際に看護師が遺族と共に故人の思い出を共有し、互いに喪失の孤独感や不安を認め合う存在になっていることを明らかにする。そして最後に「家族と死別した後の生活までが医療化されること」が孕む問題、すなわちそれが「生の全人性の抑制」とも捉え得る点に言及する。
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