Departmental Bulletin Paper 公会堂にみる「公」と「私」の境界線
The Boundaty of 'Public Sphere' and 'Private Sphere' Hidden in Public Hall
コウカイドウニミル「コウ」ト「シ」ノキョウカイセン

井原, 麗奈  ,  Rena, IHARA

62 ( 2 )  , pp.41 - 59 , 2015-12
NCID:AN00085725
Description
本稿は「公会堂」という施設の広がり方、またその言葉の使われ方を分析することによって、近代日本において公共性がどのように理解されてきたのかを考察することを目的とする。「公」の中の私的な要素、また「私」の中の公的要素の存在を指摘し、整理することによって、「公」と「私」の境界線について解明したい。今回事例として挙げた施設は①居留地の公会堂、②商業会議所と同居する公会堂、③大学内の公会堂、④娯楽施設内の公会堂の4つのパターンである。寄附によって設置された公会堂については先行研究でも紹介されている。このような事例を「公的領域」に私的財産を以って設置された類型だとするなら、今回取り扱う事例は限られた領域内に私的財産を以って設置された類型であるといえる。このような施設について単独の先行研究はあるものの、類型化して特徴を詳細に抽出するような研究は管見の限り存在しない。これまで我々の感覚では、「公共」を担っているのは主に「官」=政府や国家であると解釈してきたが、その理解のみでは把握しきれない事象が数多く存在する。公共性をより明確に捉えるためには、市民的公共性の範疇に私的領域を加える必要があると考え、これらの対象について論じることにした。
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