学術雑誌論文 乳児の表情認知および対乳児発話表出時における若年成人の前頭前皮質の活動 : 近赤外線分光法による性差の検討
Sex Differences in Prefrontal Cortex Activation of Young Adults while Watching an Infant's Facial Expressions and Producing Infant-Directed Speech

田邊, 素子  ,  庭野, 賀津子

39pp.145 - 154 , 2015-03-20 , 東北福祉大学
ISSN:1340-5012
NII書誌ID(NCID):AN10437669
内容記述
乳児の表情視聴時および対乳児発話(IDS)表出時の前頭前皮質における脳活動の性差について,近赤外線分光法(NIRS)」を用いて明らかにすることを目的とした。被験者は健康な若年成人(大学生24名,内男女各12名)である。実験はブロックデザインとし,刺激呈示は乳児が泣いている場面(cry)と機嫌の良い状態(non-cry)の2条件とした。被験者が乳児の表情を受動的に視聴しているときと乳児に対してIDSを表出しているときに,NIRS装置によって前頭前皮質の酸素化ヘモグロビン(OxyHb)の変化を計測した。計測部位は前頭前皮質の19チャンネルとした。視聴時・IDS表出時のいずれについても,各チャンネルのOxyHb値について被験者の性別×刺激条件の2要因分散分析によって統計解析を行った。表情視聴時は眼窩皮皮質領域で女性の方が男性よりcry, non-cry条件とも有意にOxyHbが高かった。前頭極領域では男女ともcry条件が有意に高いチャンネルと,女性のみcry条件が有意に高いチャンネルがあった。IDS表出時には性差は見られず,背外側前頭前野と前頭極領域で,non-cry条件が有意に高かった。視聴時とIDS表出時の比較では,IDS表出時の方が脳活動の範囲が広く,若年成人においてIDS表出時は表情視聴時よりも前頭前野が賦活されることが示唆された。本研究から得られる知見は育児ストレスへの支援や青年期からの親性の涵養に有益な基礎資料と成ることが期待される。
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