研究報告書 大卒男性の年間収入と出身大学の所在地・設置者の関係について : 就業地による違いに着目した考察(NIER Discussion Paper Series No.004)

朴澤, 泰男

2017-02
内容記述
本稿では、40 歳未満の大卒男性の年間収入(税込み)が、出身大学の所在地や設置者(出身大学タイプ)によってどう異なるかを考察した。2009 年に事業所を通して実施された質問紙調査を用いて、出身大学タイプによる平均年収の比較、税込み年収(対数値)を被説明変数とする回帰分析を行ったところ、二点が明らかになった。第一に、出身大学に関する他の変数(入学難易度、専攻)や、勤続年数(と二乗項)、勤務先に関する変数(企業規模、産業、職業)、就業地、出身地を統制しても、大都市圏(埼玉・千葉・東京・神奈川・愛知・京都・大阪・兵庫の8都府県)所在の国公立大や、東京所在私立大の出身の場合、(特に地方所在私立大の出身者に比べ)平均年収は高い傾向がある。第二に、就業地(三つに区分)ごとに分析すると、全体と同様の結果が見られたのは、大卒者の高卒者に対する相対収入が低い「近郊地方」(北関東・北陸・甲信越・東海・東近畿・中国・四国)のみだった。大都市圏では、地方私立大出身者の年収が、特に低いわけではない。大卒者の相対収入が他地域より高い「外縁地方」(北海道・東北・九州・沖縄)では、そもそも出身大学タイプによる差がなかった。地域の労働市場における大卒者の希少性の高低によって、出身大学の威信や、過去の採用実績が、採用の際などに重視される程度は異なる可能性が示唆される。
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