Research Paper 地方自治体における教育支援・負担と出生率(NIER Discussion Paper Series No.003)

増田, 幹人

2016-03
Description
本研究は、自治体レベルで住民に対する金銭的支援のような教育支援が拡充した場合に、出生率に対してどのような影響を及ぼすのかについて検証を行った。具体的には、2005 年と2010 年の47 都道府県別のプールデータを用い、教育の負担を表すと考えられる教育の物価指数(教育全体、授業料等、補習教育の三つ)が合計特殊出生率(TFR)に及ぼす影響について回帰分析を行うことにより、検証を行った。ここでは、個別効果を無視したモデルと考慮に入れたランダム効果モデルの二つについて推定を行ったが、教育全体の物価指数については、いずれのモデルについても有意に負の影響を及ぼしていたが、授業料等はいずれのモデルについても負であるが有意でない一方、補習教育についてはいずれのモデルについても有意に負となっていた。これらのことは、自治体が教育負担を緩和する金銭的支援のような教育支援策を行うことにより、出生率の低下が抑制される可能性があり、この効果は補習教育で強いことを示唆している。また、教育の物価が高いのは都市的な都道府県であり、この傾向は補習教育で顕著であることが示された。このことは、教育支援策を行うに際しては、都市的な自治体に対する、奢侈財の性格が強い教育支出項目に係る負担を軽減するための施策が効果的であることを示唆している。
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