Departmental Bulletin Paper サーチ理論による雇用保護立法の評価(その2)

山上, 俊彦

53pp.39 - 69 , 2016-09-30 , 日本福祉大学経済学会
ISSN:0915-6011
NCID:AN10367370
Description
 労働者保護立法の経済効果の評価に当たっては, 解雇の事前告知や手切れ金の存在理由と効果,単一雇用契約の導入の効果の検証といった課題がある. これらについては, DMP モデルを拡大発展させることが有効である. 解雇の事前告知や手切れ金については, 立法化された強制的な場合と労使交渉による自発的な場合がある. 手切れ金の議論については, 保険としての役割と失業手当との関係にも着目しなければならない. 労働者がリスク回避的で保険市場が完全ではない場合, 労使間の交渉により解雇の事前告知や手切れ金の支払いが内生的に決定される. この場合, 雇用保護立法は労働市場のルールを追認したものになる. 強制的か自発的であるかに関わらず手切れ金は, 労働者がリスク回避的な場合, 保険数理上の最適額が求められる. 雇用保護立法の部分的緩和による弊害を解決するために新規雇用に適用される単一雇用契約は, 労働市場の2 重構造を解消するために一定の効果があることが示される.
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