紀要論文 財務面から見た私立病院の経営 : 公私病院比較の視点から
Financial Analysis of Private Hospitals: Comparative Study on Public and Private Hospitals
ザイムメン カラ ミタ シリツ ビョウイン ノ ケイエイ コウシ ビョウイン ヒカク ノ シテン カラ

中嶋, 貴子  ,  跡田, 直澄  ,  ナカジマ, タカコ  ,  アトダ, ナオスミ

内容記述
 医療費抑制政策の下、公立病院だけでなく私立病院の経営も厳しさを増している。本稿では、公立病院と比較して、私立病院の経営努力がどのように行われているのかを明らかにするため、公私病院の財務データ等を用いて、収入・支出の収益性、資本・労働の生産性、財務の効率性、将来性をみる成長性という4 側面の指標に基づく経営力評価を行った。また、高い公益性が求められる社会医療法人の経営力についても公私病院との比較と評価を試みた。 その結果、公立病院では、自治体の補助金や負担金による財源補填によって、財務の安定化を図っている一方、収支及び資本に対する財源補填の受入が殆どない私立病院では、収益面では医業外収入を公立病院の他会計からの負担金・補助金相当分まで稼ぎ出し、資本面では、綿密な投資計画の元で、施設整備を行う経営努力が行われている実態が示された。また社会医療法人の経営力については、制度創設当初からわずか3 年で中小を含む私立病院の平均をも下回り、公立病院に近い経営状態に陥っていることが明らかになった。 地域医療の確保・拡充のためには、供給体制を維持できる財源が不可欠であり、補助金等の拡充だけでなく、民間資金を効果的に用いる非営利ホールディング会社など、組織の非営利性や公益性を考慮した法人制度の創設が、今後の医療改革において重要な課題となる。
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