紀要論文 チアノーゼ性心疾患に合併した肥厚性骨関節症の小児例

正本, 雅斗  ,  鉾碕, 竜範  ,  岩本, 眞理  ,  中野, 裕介  ,  渡辺, 重朗  ,  原, 良紀  ,  伊藤, 秀一

68 ( 1・2 )  , pp.23 - 27 , 2017-05-30 , 横浜市立大学医学会
ISSN:0372-7726
内容記述
チアノーゼ性心疾患の晩期合併症として肥厚性骨関節症が知られており,下肢痛を主訴とすることが多い.成人の症例は散見されているが学童期発症の報告はこれまでない.症例は7 歳女児,疾患は両大血管右室起始症,左室低形成,大動脈弓低形成(HLHS variant).新生児期にNorwood+ modified BT shunt を施行しているが,肺血管の発育が乏しいためGlenn 手術に到達できておらず,高度のチアノーゼが持続,側副血管も多くコイル塞栓を繰り返してきた.感冒後に2 週間以上続く発熱と両膝関節痛があり入院した.膝関節には腫脹と強い圧痛があり歩行不可能であった.血液検査では炎症反応上昇以外の特異的な所見はみとめなかった.MRIでは両側膝関節の滑膜肥厚を伴う非特異的な関節炎の所見があり,超音波検査では少量の関節液と高輝度で内部に新生血管が増生した滑膜組織をみとめた.最終的に肥厚性骨関節症と診断し,治療としてステロイド投与を開始しすみやかに改善した.チアノーゼが残存する複雑心奇形症例における下肢痛においては肥厚性骨関節症に留意する必要がある.
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