Departmental Bulletin Paper 壁深達度SMのS字結腸癌原発の腹膜偽粘液腫の一例

風間 , 慶祐  ,  塩澤, 学  ,  里吉, 哲太  ,  渥美, 陽介  ,  稲垣, 大輔  ,  樋口, 晃生  ,  村川, 正明  ,  青山, 徹  ,  山本, 直人  ,  大島, 貴  ,  利野, 靖  ,  森永, 聡一郎  ,  益田, 宗孝

68 ( 1・2 )  , pp.11 - 15 , 2017-05-30 , 横浜市立大学医学会
ISSN:0372-7726
Description
症例は69歳女性.腹部膨満感と食思不振を主訴に他院を受診し,るい痩と腹水貯留を指摘され2016年1 月に当院紹介となった.腹部CT検査では腹腔内に大量の腹水貯留を認めた.大腸内視鏡検査ではS状結腸に1型病変を認め,同部からの生検はGroup5(tub1 )であった.患者は虫垂切除の既往があり,両側卵巣に異常は認めなかった.以上からS状結腸癌原発の腹膜偽粘液腫を疑い,手術の方針とした.術中所見では腹腔内に約4.8kg のゼリー状腹水が貯留しており,小結節性病変が散在した.可及的に摘出し大量洗浄を施行した.S状結腸周囲には特に多くの結節性病変とゼリー状物質が付着していた.D3 郭清を伴うS状結腸切除術を施行した.病理組織検査の結果はS,type1 ,30×25㎜,tub1 >muc,pT1 (SM),ly 0 ,v 0 ,pN 0 ( 0 /37)であった.検体漿膜側や摘出した腹水中にも同様の腫瘍細胞が存在し,いずれにおいてもS 状結腸癌と同様にCK7 (-),CK20(+),CDX- 2 (+)であった.S状結腸癌原発の腹膜偽粘液腫と診断した.KRAS mutation(+)(codon12;G12D)であり,術後はSOX+BVの化学療法の方針とし,現在術後1年無増悪経過中である.S状結腸癌原発の腹膜偽粘液腫は稀であり,更に壁進達度SMの報告は本邦では無いため,報告した.
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