Departmental Bulletin Paper 世界の死亡原因第3 位のCOPD(慢性閉塞性肺疾患)とは

金子, 猛

67 ( 1 )  , pp.45 - 52 , 2016-01-31 , 横浜市立大学医学会
ISSN:0372-7726
Description
COPDは,タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入曝露することで気道や肺に炎症が惹起され,末梢気道病変と気腫性病変をきたし閉塞性換気障害が生じた疾患である.慢性の咳や痰,労作時の呼吸困難を特徴とする.COPDはcommon disease でありながら,あまり認知されておらず,多くの未診断,未治療患者が存在している.COPDの診断には,気管支拡張薬吸入後のスパイロメトリー(呼吸機能検査)で一秒率が70%未満であることが必要である.安定期のCOPDにおける薬物療法の基本は,気管支拡張療法となっている.そして,疾患の進行に伴い段階的に治療を増強するのが原則である.現在の薬物療法では,COPDの病態制御が不十分であり,慢性炎症をターゲットとした新たな治療戦略が不可欠である.非薬物療法としては,禁煙が病状の進行抑制のために最も重要であり,薬物療法に先行させて禁煙指導を開始する.また,呼吸リハビリテーションは身体活動性の向上と維持に有効であり,呼吸困難などの症状を緩和し,運動耐容能,健康関連QOLや日常生活動作を改善することが知られている.さらに,呼吸器感染症は増悪の原因として最も重要であり,予防のためにインフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンの接種が推奨される.
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