Departmental Bulletin Paper 転移性肺腫瘍に対する胸腔鏡下手術後にポートサイト再発をきたした1 例

菅野, 健児  ,  椎野, 王久  ,  永島, 琢也  ,  乾, 健二  ,  益田, 宗孝

67 ( 1 )  , pp.7 - 10 , 2016-01-31 , 横浜市立大学医学会
ISSN:0372-7726
Description
症例は75歳男性.盲腸癌・S状結腸癌術後,約2年後に生じた肺腫瘍に対し胸腔鏡下左肺上葉部分切除術を施行,同時に胸膜播種結節を認め切除した.病理組織学的診断ではいずれも大腸癌転移の診断であり,肺切除断端は陰性であった.術後化学療法としてCapecitabine療法を施行したが,術後約1年後に左肺上葉に再度腫瘍が出現したため,胸腔鏡補助下左肺上葉切除術を施行し,大腸癌肺転移の診断となった.術後化学療法は施行しなかった.しかし,上葉切除術後約8か月に,CEAの上昇と左背部の胸壁に腫瘍を認めた.腫瘍は左上葉切除術の際のポートの位置と一致しており,PET-CTでも同部に集積を認めたことから,ポートサイト再発を疑い胸壁腫瘍摘出術を施行した.腫瘍は周囲の前鋸筋とともに摘出し,広背筋や胸壁は温存した.病理組織学的診断では大腸癌再発に矛盾がないとの報告であり,ポートサイト再発と判断した.手術可能な転移性肺腫瘍に対する治療として,一般的には胸腔鏡下腫瘍切除が行われているが,稀な合併症としてポートサイト再発が報告されている.悪性腫瘍に対する胸腔鏡手術では,ポート孔の保護が非常に重要であることが示唆された.
Full-Text

https://ycu.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=491&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

Number of accesses :  

Other information