紀要論文 高齢者てんかんに関する検討-認知症や抗てんかん薬との関連を中心に- 

石垣 征一郎:筆頭著者:責任著者  ,  四郎丸 あずさ  ,  野元 祥平  ,  小口 達敬  ,  森 友紀子  ,  水間 啓太  ,  二村 明德  ,  黒田 岳志  ,  村上 秀友  ,  河村 満

75 ( 2 )  , pp.222 - 226 , 2015-04 , 昭和大学学士会
ISSN:2187-719x
内容記述
本邦において,認知症患者の増加は周知のとおりである.さらに,てんかんの年齢別年間発症率は60歳以上で増加し,てんかん発症率は高齢者で高いことが明らかになっている.てんかんを発症する認知症患者が増加していることが予測されているが,本邦における詳細な検討はなく,その傾向や特徴を検討した.2007年1月1日から2013年12月31日(7年間)に,当院神経内科に入院したてんかん患者,およびてんかん発作を主訴に入院した患者357名を対象に,年齢,性別,てんかん発作型,基礎疾患,抗てんかん薬(anti-epileptic drugs: AEDs),認知症の病型を,退院要約を用いて後方視的に調査した.また,65歳以上(高齢者)群と65歳未満群に分類し比較した.結果は,高齢者のてんかん患者数は年々増えている傾向にあり,65歳以上群に初発例が多く,高齢者になるほどその割合は高くなっていた.発作型は,65歳以上群で複雑部分発作をはじめとした,非けいれん性発作の割合が高かった.基礎疾患は,脳血管障害が最も多く,65歳以上群においては認知症も多かった.認知症の病型は,アルツハイマー型認知症(AD)が約65 %を占めたが,認知症の中でADは最も多く,ADがてんかんを起こしやすいか否かの検討が今後必要である.AEDsの使用状況は,単剤治療を受けている割合が高く,65歳以上群で特に高かった.使用薬剤は,バルプロ酸,カルバマゼピン,レベチラセタム(LEV)の使用頻度が高かった.高齢者に対してAEDsの反応は良好で,LEVをはじめ新規AEDsは,高齢者にも使いやすいといえる.てんかんは高齢者で発症することが多く,基礎疾患として認知症を有することも多い.超高齢社会である本邦において,てんかんと認知症との関連,また,それらの傾向や特徴を理解することは大切である.
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