会議発表用資料 HER2陽性乳癌細胞に対するLapatinib併用とmiRNA21制御による炭素線増感メカニズム

崔, 星  ,  林光弘  ,  Woong Seop, Keum  ,  新田, 祐樹  ,  鈴木, 雅雄  ,  堀本, 義哉

2018-05-17
内容記述
【目的】HER2陽性乳癌はHER2陰性乳癌に比べ再発や転移を起こす例が多く、予後が悪い。一方、microRNA21(miRNA21)は癌抑制遺伝子を負に制御するmiRNAとして多くのヒト腫瘍で過剰発現している。本研究では、炭素線照射と分子標的薬Lapatinibとの併用によるHER2陽性乳癌細胞に対する細胞死誘導、miRNA21との関わりなどの分子メカニズムについて調べる。【方法】HER2陽性乳癌細胞BT474、SKBR3に対して、炭素線照射単独或はLapatinib との併用処置を行い、FACSAria, FACS Callibur, Caspase-Gloや Real-Time PCRを用いて、細胞生存率、apoptosis誘導、細胞死(apoptosisやautophagy)関連遺伝子発現変化、miRNA21発現変化、癌幹細胞のspheroid形成能変化、細胞周期の変化などについてX線照射のものと比較検討した。【結果】炭素線、X線照射単独に比べ、炭素線照射とLapatinib との併用処置はHER2陽性乳癌細胞のapoptosisを顕著に誘導し、autophagy関連遺伝子Beclin1, LC3の発現を有意に上昇させ、細胞生存率を有意に低下させた。また、miRNA解析ではmiRNA21発現はX線照射では有意に増加するのに対し、炭素線照射とLapatinib との併用は顕著に抑制された。細胞周期解析ではG2/M期延長、癌幹細胞解析では炭素線とLapatinibとの併用により癌幹細胞ESA+/CD24-の割合が顕著に減少し、spheroid形成能を有意に低下させることが認められた。【結論】以上より、炭素線照射とLapatinibとの併用はmiRNA21発現や癌幹細胞を顕著に抑制し、apoptosis, autophagyを誘導することにより有効にER2陽性乳癌細胞を殺傷することが示唆された。
第26回日本乳癌学会学術総会

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