会議発表用資料 VUV-CDスペクトル測定による DNA修復タンパク質 XRCC4の二次構造解析

西久保, 開  ,  泉, 雄大  ,  藤井, 健太郎  ,  松尾, 光一  ,  松本, 義久  ,  横谷, 明徳

2018-01-09
内容記述
アミノ酸残基のリン酸化などエピジェネティックな化学修飾によって、 生体内のタンパク質はその活性が制御されていることが最近明らかにな りつつある。しかし化学修飾が引き起こすタンパク質全体の構造変化に ついての知見は、無修飾のタンパク質の結晶構造解析データだけからで は明らかにすることはできない。水溶液中での化学修飾による変化は、 αヘリックスなどの二次構造を大きく変化させると予想される。リン酸 化によりタンパク質の活性が制御される事象として、DNA損傷に対する さまざまな酵素的修復プロセスが知られている。私たちはその中でも、 DNA二本鎖切断の修復に関わるXRCC4に着目した。DNA二本鎖切断 (DSB)の非相同末端結合修復におけるXRCC4は、リン酸化を受けける ことでDSB末端の再連結のための足場を形成し、DNAライゲース活性を 持つLigIVの機能をサポートする役割を持つと考えられている。しかし、 XRCC4は結晶化しない領域を含むため、部分的な結晶構造解析しか行わ れていない。リン酸化によりアミノ酸残基の電荷が変わることで、XRCC4 は活性化構造へと変化すると推測される。私たちはこの仮説を実証する ために、XRCC4の構造のリン酸化による二次構造変化と活性の相関を明 らかにすることを目指し、二次構造成分比の情報が得られるVUV円二色 性(CD)スペクトル測定を水溶液試料に対して試みている。生体内の状 態に近い溶解したfull-lengthのXRCC4の構造の解析を行ったところ、結 晶構造解析とは大きく異なり、ターン構造の割合が高い結果が得られた のでこれを報告する。
第31回日本放射光学会年会・放射光科学合同シンポジウム

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報