会議発表用資料 重粒子線によるDNA損傷に対するアミノ酸の保護効果

余語, 克紀  ,  村山, 千恵子  ,  前山, 拓哉  ,  平山, 亮一  ,  松本, 謙一郎  ,  石山, 博條  ,  小澤, 修一  ,  早川, 和重  ,  永田, 靖

2017-10-25
内容記述
【背景・目的】D-メチオニンは硫黄を含むアミノ酸の一種であり、重粒子線照射時にマウスの唾液腺に対して、明白な副作用なく、放射線防護効果を示す。本研究では、他に有望なアミノ酸がないか調べるため、まず重粒子線誘発DNA損傷に対するアミノ酸の保護効果を調べ、メチオニンと比較した。【方法】重粒子線によるDNA損傷を、 プラスミド DNAの形状変化からDNA電気泳動法によって定量化した。DNA溶液にアミノ酸を加え、重粒子線を照射した(放射線医学総合研究所HIMAC, 炭素イオン線 290MeV/u)。アミノ酸は、システイン(Cys)、 トリプトファン(Trp)、 メチオニン(Met)、 フェニルアラニン(Phe)、 バリン(Val)、 アラニン(Ala)をテストした。緩衝溶液は、トリスとリン酸緩衝溶液を用いた。【結果・考察】重粒子線誘発のSSBに対する保護効果は、Ala < Val < Met < Phe ~ Trp < Cys の順であった。DSBに対する保護効果は、Ala < Val < Met < Phe ~ Cys < Trpであった。SSBおよびDSBに対するG値とアミノ酸のOHラジカルの消去能力との間に相関が見られた。これらのデータは、重粒子線誘発のプラスミドDNA損傷に対するアミノ酸の保護効果が、OHラジカルの消去作用で説明できる可能性を示唆していた。【結論】メチオニンと同様に、トリプトファン、システイン、フェニルアラニンは、重粒子線誘発のプラスミドDNA損傷に対して保護効果を示した。
日本放射線影響学会第60回大会

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