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放射線育種を利用した機能性成分高含有カンキツの育成放射線育種を利用した機能性成分高含有カンキツの育成 (第3報)照射育成実生集団における葉中ノビレチン含有量 |
"/青山直子/"青山直子 ,
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"/松尾洋一/"松尾洋一 ,
"/岡部春奈/"岡部春奈 ,
"/古藤田信博/"古藤田信博 ,
"/長谷, 純宏/"長谷, 純宏 ,
"/田中義樹/"田中義樹
内容記述
本研究は、機能性成分であるノビレチンを高含有する香酸カンキツ‘佐系69’に対しイオンビーム等を照射することで,ノビレチンをさらに高含有する個体の獲得を目的とする。ノビレチンに関しては果実と葉の含量に正の相関がみられることから,ガラス室で育成した‘佐系69’放射線照射由来個体について, 2016年春葉におけるノビレチン含量を測定した。イオンビーム照射区ではノビレチン含量が.50mg/gDW以上の系統は9系統,2.00~2.49mg/gDWの系統は4系統,1.50~1.99mg/gDWの系統は12系統確認された。一方,シンクロトロン光照射区では2.50mg/gDW以上の系統は確認されず,2.00~2.49mg/gDWの系統は1系統,1.50~1.99mg/gDWの系統は17系統確認され,それぞれの照射区により傾向に大きな違いがみられた。この結果をもとに‘佐系69’と同等以上のノビレチン含有個体を選抜した。今後、更に形質調査を継続するとともに、今回の調査対象個体には雑種胚の混入も考えられることから,それらの排除について検討する必要がある。
九州農業研究発表会