Presentation 肝癌幹細胞に対する炭素線単独或いはSorafenibとの併用によるIn Vitro、In Vivoにおける殺傷効果

崔, 星  ,  鈴木, 雅雄

2017-07-07
Description
【目的】放医研では今まで550例以上の炭素線単独による肝癌治療を行っており、良好な治療成績を得ている。しかし、進行肝癌の5年生存率は依然20%以下であり、炭素線と化学併用療法の開発が強く望まれている。本研究では、炭素線単独或はSorafenibとの併用による肝癌幹細胞に対する殺傷効果を調べる。【方法】超高速セルソーターFACSAria, FACS Calibur, ProMega CellTiter-GloやRT Profiler PCR Arrayを用いて、肝癌細胞HepG2、Huh7における炭素線、X線単独或はSorafenib との併用による細胞生存率、apoptosis誘導、細胞周期の変化、colonyやspheroid形成能、細胞死や血管新生など関連遺伝子発現変化及び移植腫瘍増殖抑制について比較検討した。【結果】Huh7,HepG2細胞においてCD133+/CD90+, CD44+/ESA+細胞集団は癌幹細胞性質を有することが認められ、炭素線とSorafenibとの併用は炭素線、X線照射単独に比べ上記癌幹細胞のcolonyやspheroid形成能を顕著に抑制した。また、炭素線とSorafenibとの併用はX線照射のものに比べ、細胞生存率を有意に低下させ、肝癌細胞の細胞周期のG2/M期延長やapoptosisを顕著に誘導した。そして、炭素線とSorafenibとの併用はcaspase3/7活性、Bax発現を有意に上昇させる一方HIF1a, MMP2, E-cadherin, VEGFやp62, LC3発現を有意に抑制した。また、炭素線はX線照射に比べより強い腫瘍増殖抑制効果を示し、Sorafenibとの併用は比較的低い線量でも有効に移植腫瘍増殖を抑制することが認められた。【結論】肝癌細胞において、CD133+/CD90+、CD44+/ESA+細胞は明らかに自己複製や放射線抵抗性を示しており、炭素線とSorafenibとの併用は炭素線単独照射に比べより強く肝癌幹細胞を殺傷し、移植腫瘍増殖を抑制することが示唆された。
第53回日本肝癌研究会

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