Presentation 電子化物C12A7中のヒドリドの第一原理分子動力学シミュレーション

池田, 隆司

2017-03-17
Description
アニオンとして電子を含む電子化物は、多くの興味深い物理的・化学的性質を示すことが期待されるが、その多くは反応性の高さから室温では不安定となるため、これまであまり研究されてこなかった。一方、細野らにより合成されたC12A7は室温で安定な最初の無機系電子化物として知られており、局在電子密度に依存して、超伝導、ポーラロンによるホッピング伝導等、様々な興味深い磁気的、電気的、光学的性質を示すことが報告されている。さらに、アンモニア合成触媒の担体として用いると触媒の性能が飛躍的に向上することが報告され、応用面からも注目されている。また、C12A7はサブnmサイズのケージから構成されているため水素を可逆的に吸放出できるという特徴も併せ持つ。C12A7に吸収された水素はヒドリドとしてケージに内包されており、その挙動に関する知見は水素貯蔵材料の開発にとって有用と考えられる。このような背景から、本研究では、C12A7中のヒドリドの分布および振動状態を密度汎関数理論に基づいた第一原理セントロイド分子動力学により調べている。シミュレーションにはヒドリドを4つ含む120原子からなるセルを用いた。本講演ではラットリングに現れる同位体効果等について報告する。
日本物理学会第72回年次大会

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