会議発表用資料 核医学診断・治療に資する放射性核種製造技術の確立に向けた試み

永津, 弘太郎

2016-12-07
内容記述
【序】 核医学診断及び治療を目的とする放射性医薬品を調製するためには,多くの種類の放射性核種(RI) が必要となる。加速器を利用して高品位のRIを効率良く,また高頻度で製造することを目的に,照射・製造装置の開発を行った。照射上の様々な課題,特に発熱に起因するターゲット物質の変形や融解,並びに高線量物質を安全に扱うための遠隔化について,それぞれ「垂直照射装置」「セラミック製ターゲット容器」を開発し,実践的なRI製造を試みた。【方法】 地上階に設置されている直線ビームダクト途中に存在する90度偏向電磁石直下,即ち地階にターゲットステーションを設計し,垂直ビームを供給するビームポートを準備した。セラミック製ターゲット容器は本垂直照射装置に適合するよう設計し,当該容器には照射後にターゲット物質を溶解するための溶解液導入,並びに溶液化した粗製RI溶液を回収するための配管を接続した。【結果】 ターゲット物質として①低融点,②非自己保持型の固体粉末,③ 顆粒などを選択し,それぞれの照射条件から期待されるRIを, 予期される収率で概ね得ることに成功した。照射したターゲット物質は,ターゲット容器内で酸によって溶解後,配管経由でホットセルに遠隔回収することが出来た。【考察】 ターゲットを水平に設置できる本垂直照射機構は,ターゲットの変形等に左右されない理想的な照射条件を再現できる方法と考えている。また,ターゲット容器内部で粗製RIを流動化させることで,比較的大掛かり・高いコストを要する遠隔回収装置を省略できることを示した。【結語】 本照射法・装置の開発により,多種多様なRIの実践的な製造が可能となった。核医学の発展に資する様々なRIの製造を引き続き,これからも継続していく。
平成28年度QST研究交流会

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