会議発表用資料 動脈硬化治療薬を目指したプロアントシアニジン誘導体の開発

水野, 美麗  ,  川村, 綾乃  ,  大石, 菜摘  ,  根本, 徳子  ,  小森, 公陽  ,  中西, 郁夫  ,  松本, 謙一郎  ,  福原, 潔

2015-11-25
内容記述
近年、わが国では生活習慣病の罹患者数増加が問題となっており、大半は動脈硬化を発症している。動脈硬化の発症原因の一つに酸化LDLが挙げられ、血管内皮細胞の酸化LDL受容体(LOX-1)に結合することで機能的変化を引き起こすことが報告されている。カテキンが重合したプロアントシアニジンは、LOX-1への酸化LDLの結合を阻害し、重合度が高くなるほどその作用は強力である。しかし、重合度が高いほど血液脳関門を通過しないため、脳血管系疾患の治療薬として実用化が難しいことが問題となる。当研究室ではカテキンの立体構造を平面に固定化した平面型カテキンを開発した。カテキンに比べて抗酸化活性が大幅に増強し、α-グルコシダーゼ阻害作用や抗ウイルス作用など新規生理活性を有することも報告した。酸化LDLはLOX-1のレクチン様ドメインに結合していることが知られている。これより糖と類似した構造を持つ平面型カテキンは、LOX-1のレクチン様ドメインに対する強い結合親和性が期待される。一方、カテキンは生体内還元物質によってカテキンラジカルからカテキンに速やかに再生されることが知られている。そこで我々は脳血管系疾患を標的とし、低分子で強い抗酸化作用とLOX-1受容体結合阻害作用を期待し、カテキンの一方の立体構造を平面に固定化したプロアントシアニジン誘導体を設計した。本研究では、このプロアントシアニジン誘導体の全合成と抗酸化活性の評価結果について報告する。
第33回メディシナルケミストリーシンポジウム

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