Presentation Progressive supranuclear palsy患者における臨床症候と[11C]-PBB3 PET集積の関係

遠藤, 浩信  ,  島田, 斉  ,  篠遠, 仁  ,  丹羽, 文俊  ,  北村, 聡一郎  ,  平野, 成樹  ,  古川, 彰吾  ,  樋口, 真人  ,  須原, 哲也

2015-05-21
Description
目的: Progressive supranuclear palsy (PSP)患者の剖検例においてタウ病理の分布が報告されているが、症候とタウ蓄積の関係は十分明らかにされていない。タウに高い親和性を持つ[11C]-PBBを用いたPETスキャンを行い、タウ蓄積と臨床情報との関係を検討した。方法: 対象はPSP患者14名(69.6±8.3歳[mean±SD]; 罹病期間4.9±3.0年; UPDRS part Ⅲ 38.3±17.6); PSPRS 40.7±11.7, N=10)と年齢をマッチさせた健常対照(HC)18名(68.2±4.3歳)とした。[11C]-PBB3 PET、[11C]-PIB PETを施行し、小脳を参照領域としたstandardized uptake value ratio (SUVR)画像を作成した。[11C]-PBB PETはSUVR画像を解剖学的標準化した後、規定atlasを用いて各大脳皮質・白質、視床、線条体、脳幹、小脳歯状核にregion of interest (ROI)を置き、一部用手的にROIを作成し、各ROIの集積平均値を解析に用いた。脳萎縮は個々の全頭蓋内容積で補正し、容積を比較した。[11C]-PIB PETはSUVR画像を用いた視覚判定で大脳β amyloid沈着の有無を確認した。統計解析はHC群のうちMini-Mental State Examinationで24点であった1名と[11C-PIB]集積を認めた1名を除外し、PSP群と比較した(Mann-Whiteney U test with Dunn-Sidak Correction)。PSPの臨床情報、[11C]-PBB3の集積の相関はspearman順位相関係数で検定した。結果: PSP群とHC群のROI解析では補足運動野(p=0.01)、淡蒼球(p=0.049)、タウ蓄積の多いところへ領域設定した中脳(p=0.049)で有意に高い[11C]-PBB3集積を認めた。[11C]-PBB3集積とUPDRSは規定atlasの中脳ROI、視床ROIでそれぞれr= -0.59, p= 0.03、r= -0.66, p=0.01と負の相関を認めた。淡蒼球では相関は認めなかったが、PSPRSが軽度~中等度の患者で特に上昇していた。脳萎縮は健常群と比較して補足運動野、視床、被殻、淡蒼球、尾状核、中脳、小脳歯状核で有意に容積低下していた(p=0.003以下)。考察:タウ蓄積は、特に脳幹部、基底核では萎縮の影響を受ける可能性が考えられた。結論: [11C]-PBB3 PETを用いてPSPにおける特徴的なタウの蓄積が捉えられた。タウイメージングにてタウ蓄積と臨床症状、脳萎縮との関係を明らかにできる可能性が示された。
第56回日本神経学会学術大会

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