Departmental Bulletin Paper 中国経済の「新常態」とその課題 ― 米中併存体制への中国の対応と「新常態」が示す中国国内経済改革の課題― (五味久壽教授・今井賢教授定年退任記念号)
The “New Normal” of Chinese Economy and Problems (Special Issue in honor of the Retirement of Professor Hisatoshi Gomi and Professor Masaru Imai)

五味, 久壽

64 ( 4 )  , pp.45 - 84 , 2015-03-31 , 立正大学経済学会
ISSN:02883457
NCID:AN00069955
Description
中国は,2012 年秋の習近平体制発足後2 年を経て,対外的には米中併存体制への対応が問われている.さらにまた,中国は,2014 年11 月北京で開催のAPECサミットを経て,アジアのインフラ整備に協力することを通して,アジアシステムとしての資本主義の中心の位置を固めようとしている.この巨大資本主義中国にとっては,国内における労働力の不足と賃金上昇の継続の中で,国内市場・消費依存型経済へと転換することが課題である.リーマン・ショック以後加速した中国のインフラ投資・住宅投資依存は,シャドウバンキングの拡大に代表される金融システムのリスクと 〈借金中毒〉 を引き起こしたが,この 〈借金中毒〉 の解決は地方財政改革を手始めに開始されつつある.したがって,中国指導部のいう「新常態」の内容は,中国経済全体の方向転換の必要性とそのための改革の巨大性と困難性である.実体経済においては,工場のロボット化など工場のネットワーク化を通しての製造業の変革,物流システム・決済システムのネットワーク化への取り組み,深刻化した環境・エネルギー問題への対応がある.都市化の漸進的展開の中で急速な高齢化を迎える中国社会は,医療保険・年金保険の整備と新型サーヴィス産業の発展を必要とする.したがって,財政改革,銀行改革,企業改革,行政改革が全面的に問われている.
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http://repository.ris.ac.jp/dspace/bitstream/11266/5622/1/%5b045-084%5d.pdf

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