紀要論文 ゼバスティアン・ブラント『阿呆船』 „Vberhebung der hochfart“ (「傲慢の思い上がり」)に関する語学的考察
Eine Sprachliche Betrachtung über „Vberhebung der hochfart“ im Narrenschiff von Sebastian Brant

大島, 浩英  ,  Hirohide, OSHIMA

17pp.021 - 035 , 2017-03-31 , 大手前大学
ISSN:1882644x
NII書誌ID(NCID):2100000227
内容記述
中世高地ドイツ語(中高ドイツ語)から新高ドイツ語へ移行する過渡期にある初期新高ドイツ語で書かれた風刺詩集Das Narrenschiff(『阿呆船』)を本稿では取り上げる。アルザスの人文主義者・詩人のゼバスティアン・ブラントにより初期新高ドイツ語のアレマン方言を基礎に書かれたこの詩集には、中世ヨーロッパのキリスト教(カトリック)的倫理観に基づいて、人間の世俗的な欲望から行われる様々な愚行を戒めようとする内容の風刺詩が収められている。本稿ではこの詩集の中で「傲慢」をテーマにした詩 „Vberhebung der ochfart“ を対象に考察を行った。今回の分析でも、Nhd.とは異なる母音の語形、形式的な機能にとどまらない接続詞frnhd.dasの多義性、不定関係代名詞としてのderの使用、関係文内、副文内での定動詞の位置の不規則性、不完全な枠構造など、中高ドイツ語と新高ドイツ語の両方の要素が混在している言語状況が観察できたが、クニッテル詩句で書かれたこの詩については韻律が規則正しく整えられており、言語的な規範性とは別の、韻文としての高い整合性が見られた。
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