紀要論文 高性能先端分析法(High-performance Frontal Analysis)の簡便なExcelシミュレーション
Simple Excel simulation of High-performance Frontal Analysis

杉本, 幹治  ,  稲垣, 万里菜  ,  大高, 泰靖  ,  澁川, 明正

内容記述
高性能先端分析(High-performance Frontal Analysis, HPFA)法はHPLCシステムを利用する薬物-血漿タンパク結合分析法であり、オンラインで簡便、高感度な結合分析が可能となる。しかし、移動相条件に制限があるため、保持時間はHPFA用カラムサイズや移動相流速を変化させることで調整する必要がある。そこで、HPFA 分析の効率的な条件検索を目的として、段理論を基にHPFA分析における薬物の溶出曲線を簡便にシミュレーションできるプログラムを開発した。本プログラムは表計算ソフトExcel (Microsoft Co., Ltd.)上で作動するプログラムであり、薬物の固定相へのクロマトグラフィックな分配平衡と、薬物-タンパク質の結合平衡を同時に考慮した理論式から薬物溶出曲線を計算して表示することができる。本プログラムによるシミュレーション結果を実際の溶出曲線と比較するために、モデル試料として、ヒト血清アルブミン(HSA)とphenylbutazone(PB)の混合試料(pH7.4)を採用した。サイズの異なる2種類のHPFA用カラムDevelosil 100Diol-5(8.0 i.d.×100mm, 8.0 i.d.×300mm, Nomura Chemical Co., Ltd.)を使用し、移動相にリン酸緩衝液(pH7.4, I=0.17)、流速条件0.3~0.9mL/min、カラム温度37℃にて測定を行った。検出にはフォトダイオードアレイ検出器(SPD-M20A, Shimadzu Co., Ltd.)を用いた。HSA、NaNO2、PBの単独試料測定から、カラム内移動相容積、充填剤細孔容積、t0、capacity factorを算出し、Excel上のプログラムに入力した。その後、HSA-PB混合試料を測定し、HPFA溶出パターンについて、シミュレーション結果との比較を行った。結果、HPFAの溶出曲線をラップトップPC上でも迅速、簡便に行えることが示された。本プログラムを利用することにより、HPFA法を行う上での条件検索の効率化、最適化が期待できる。
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