紀要論文 ルネサンスと上海 ―徐光啓から徐家匯へ―

宮川 慎也

(第86号)  , pp.35 - 58 , 2017-09-30
ISSN:0287-3877
内容記述
 中国を代表する国際都市である上海は,19世紀半ばより急速に拡大発展を遂げたが,今日その一角を占める徐家匯は当時,カトリック布教の根拠地となり,フランス人イエズス会士が中心となって布教活動のみならず文化活動も活発に行われた。徐家匯という地名は明末の大官,徐光啓に由来するが,17世紀初頭,彼は故郷上海へのキリスト教伝道に尽力し,自然科学を中心とした西洋学問を中国へ紹介するのにも貢献した。そして,徐光啓が信仰でも学問でも多くの教えを受けたのは,ルネサンス発祥の地イタリアで生まれ,ローマで高度な教育を受けた後,16世紀末に中国へのキリスト教布教に先鞭を着けたイエズス会士マテオ・リッチであった。今日経済,観光といった多様な顔をもつ上海に,ルネサンスの影響の下にキリスト教が伝わった経緯をたどる。
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