Departmental Bulletin Paper 研修・教育訓練をめぐる法理

山田 省三

第122巻 ( 第1・2号 )  , pp.911 - 938 , 2015-08-03
ISSN:0009-6296
Description
 安全衛生の確保や労働災害の防止にとって欠くことができないだけでなく、労働者の労務遂行能力を高めるためにも不可欠であるにもかかわらず、研修・教育訓練(以下、研修等)に関する労働法的評価がなされることは多くはなかった。しかも、裁判上争われてきたのは、対立的労使関係の下で行われる研修等が大半であったため、労働者に研修参加義務があるか否かが中心的な争点であり、その目的・態様等から当該研修が不法行為等に該当するかという形で議論されることが多かった。 本稿は、研修等の法的根拠を示し、続いて採用内定者の研修参加義務、研修中の年休請求に対する時季変更権行使の適法性等の問題に言及した後、従来の研修等に関する裁判例、とりわけJRにおける日勤教育を中心として、研修等の違法性判断基準を提示する。そして、本稿の最後では、労働者が研修等参加義務を負うかという従来の議論に加えて、一般に否定されている労働契約上の労働者の研修等請求権の存否という新しいテーマに言及している。
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http://ir.c.chuo-u.ac.jp/repository/search/binary/p/9689/s/8190/

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