紀要論文 認知症高齢者のケアにみる権利擁護の課題―ドイツにおける付加的世話スタッフを参考に―

小西 啓文

第122巻 ( 第1・2号 )  , pp.385 - 418 , 2015-08-03
ISSN:0009-6296
内容記述
 厚生労働省は二〇一五年一月二七日に「認知症施策総合戦略(新オレンジプラン)~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~」を発表した。そのなかで、わが国における認知症の人の数は高齢化の進展に伴い増加が見込まれるところ、「住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、医療・介護・介護予防・住まい・生活支援が包括的に確保される地域包括ケアシステムの実現を目指す中で、社会を挙げた取組のモデルを示していかなければならない」としている。認知症高齢者の徘徊による踏切事故で家族に対して損害賠償が命じられた判決(名古屋高裁平成二六年四月二四日判決)を踏まえれば、認知症ケアは高齢者を見守る家族ばかりではなく、社会全体の問題であるというプランの基調は説得力を持って響く。この点、これまで社会保障法学は認知症の問題について、主に契約締結の援助という観点から検討を加えてきたが、今後は権利擁護の課題の一つとして認知症ケアの問題を取り上げられないか、ドイツの付加的世話スタッフ制度を取り上げつつ検討した。
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http://ir.c.chuo-u.ac.jp/repository/search/binary/p/9676/s/8176/

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