Departmental Bulletin Paper 民間部門における監視カメラの手続的統制

岡田 安功

(第121巻/第11・12号)  , pp.687 - 714 , 2015-03-16
ISSN:0009-6296
Description
 監視カメラに関する従来の議論は監視カメラが違法かどうかに焦点があてられてきた。本稿の考察対象は民間部門の監視カメラである。本稿は、違法性の有無に焦点をあてた従来の議論に限界があることを指摘して、監視カメラに対する手続的統制の必要性を主張する。監視カメラが侵害する法益としてプライバシー権ないし肖像権が主張され、これに対して監視カメラの有用性として防犯機能が主張されてきた。しかし、前者の権利侵害は権利概念が明確でないために監視カメラによる権利侵害の有無を判定しづらく、後者の防犯機能も明確に証明されているわけではない。両者を利益衡量して違法かどうかを判断する法的思考は監視カメラの問題を解決する上で有効ではない。監視カメラの最大の問題点は合法であるにも拘らずプライバシー侵害の不安が残る場合が多いことである。適法だが不適切な監視カメラを適切なものにするための手続を法的に保障する必要がある。本稿は、最高裁判例と学説等を検討することにより、非裁判的な適正手続を整備して監視カメラの問題を解決することを提唱する。
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http://ir.c.chuo-u.ac.jp/repository/search/binary/p/8661/s/6881/

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