紀要論文 愛護動物遺棄罪(動物愛護管理法四四条三項)における「遺棄」の意義

三上 正隆

(第121巻/第11・12号)  , pp.473 - 498 , 2015-03-16
ISSN:0009-6296
内容記述
 本稿は、愛護動物遺棄罪(動物愛護管理法四四条三項)における「遺棄」概念を同罪の保護法益に照らしながら明らかにすることをその目的とする。 まず、同罪の保護法益と法的性格を検討する。次に、この検討に基づいて得られた保護法益と法的性格の理解を顧慮しながら「遺棄」解釈における従来の見解を分析し、その上で「遺棄」概念を解釈する際の基本的視座を提示する。次いで、かかる基本的視座に基づき、「遺棄」概念の具体的内容を考察する。ここにおいては、「遺棄」の態様(「遺棄」と不作為による「虐待」〔不保護〕の関係)、愛護動物に対する危険の内容、同危険発生の有無の判断基準などについて検討が加えられる。続いて、以上の考察を踏まえ、「遺棄」を「移置・置去りにより、占有者(飼育者)と愛護動物との間に場所的離隔を生じさせ人的保護環境を悪化させること、又は物的環境を悪化させることによって、愛護動物の生命・身体に対する(重大な)危険を創出・増加させること」と定義づける。最後に、右定義に基づきながら、実際に生じた事案等における同罪の成否を検討する。
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http://ir.c.chuo-u.ac.jp/repository/search/binary/p/8654/s/6874/

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