紀要論文 『タイピー』再訪 ―メルヴィルの反復句「焼き、殺し、破壊する」から始めると

福士 久夫

(第46号)  , pp.413 - 455 , 2015-09-30
ISSN:0285-9718
内容記述
 メルヴィルはその散文作品において「焼き,殺し,破壊する」という句,あるいはこれに酷似する句を,都合6回反復使用している。本稿は,このメルヴィルの反復句があらわれる『タイピー』(1846年)の箇所を詳細に検討するから始めて,あとはその箇所が促す連想にしたがって,他のいくつもの箇所を検討するかたちで『タイピー』の再読,読み直しを試みる。本稿がとりあげる箇所は,メルヴィルの反復句があらわれる箇所も含めて,メルヴィルが白人キリスト教文明に対する批判を展開していると考えることができる箇所が多いが,本稿は,そのような批判が『タイピー』の語り手のどのような語り方,表現において展開されているのかを,あるいは逆に,語り手のどのような語り,表現のなかに,そのような批判をみいだすことができるのかを論じることに主たる関心をはらう。
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http://ir.c.chuo-u.ac.jp/repository/search/binary/p/8154/s/6210/

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