Departmental Bulletin Paper 2010年代の地域環境診断の新展開 ―岩手県紫波町の地域環境診断2010-2012と東京都八王子市の取組―

田中 廣滋

(第46号)  , pp.107 - 132 , 2015-09-30
ISSN:0285-9718
Description
 地域環境診断は2010年代に入って,岩手県紫波町と東京都八王子市の協力を得て,2つの地域でそれぞれ3箇年の診断活動の実施計画を実行できることになった。地域診断分析は新たな社会組織の創生を意味しており,2000年代には,環境診断の基礎作りに労力を重点的に投入した。2010年代の診断活動によって,社会活動あるいは社会資本としての地域環境診断の役割と機能が明確になる。 紫波町では次のような特徴が確認される。2012年度の地域環境診断の回答者には,2010年度と2011年度の診断には顕著ではなかったタイプの住民が一つの層を形成していることが確かめられ,この層の診断結果が町全体のエコ平均を低下させている。指標分野別にみれば,「水・下水」,「ごみ・再資源」,「自然環境」環境の分野で高いエコ数を獲得していた住民の層が縮小していて,このことも町の平均エコ数低下に寄与している。その一方で,「生活環境」のエコ数が上昇して,この分野の評価のウェイトが上昇している。全体としては,町の環境問題は生活環境や社会環境の改善への比重を高めながら,都市型へと推移する傾向がみられる。 八王子市の地域環境診断は2005年度~2007年度の診断活動から少し期間が置かれたが2度目に活動としての意味が確認された。診断の結果環境診断を推進する社会組織が八王子市の環境の改善に貢献することが期待される。
Full-Text

http://ir.c.chuo-u.ac.jp/repository/search/binary/p/8145/s/6194/

Number of accesses :  

Other information