Departmental Bulletin Paper 『徒然草絵抄』の注釈態度
The Method of Tsurezuregusa-esho as a Commentary

島内, 裕子  ,  Yuko, Shimauchi

Description
 本稿は、近世に出版された徒然草の注釈書の中から、『徒然草絵抄』(元禄四年刊)に焦点を当て、その注釈態度を解明する。『徒然草絵抄』に注目するのは、数ある徒然草注釈書の中で、その注釈態度の独自性が際立つからである。 江戸時代の徒然草注釈書は、語釈や文脈を詳しく解説することによって、徒然草の内容を解明しようとしてきた。また、江戸時代には、注釈書ではなく、徒然草の原文自体を主体として、そこに挿絵を入れた「絵入り徒然草」も各種出版された。このような「注釈書」と「絵入り本」の、双方の特色を取り入れたのが、『徒然草絵抄』である。 『徒然草絵抄』においては、徒然草全体の九割にのぼる章段に、絵が付いている。それらの多数の絵は、先行する徒然草注釈書の蓄積や達成とどのように関連するのか、そして、当時の人々に徒然草の内容を、どのように伝えようとしたのか。『徒然草絵抄』による「注釈の絵画化」という新局面を、近世の徒然草注釈史の中で位置づけるとともに、「絵画化された徒然草」の世界の広がりに、目を向けてみた。
Full-Text

https://ouj.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=8395&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

Number of accesses :  

Other information