紀要論文 愛とトラウマ  〜社会問題の起源〜

小沢, 哲史

内容記述
 本論文は、「愛とトラウマ〜二重レンズ理論〜(小沢,2015)」の視点から社会問題を検討し、またそのことによって二重レンズ理論を検証しようとした。愛とトラウマは個人の問題に留まらず、社会の歴史的変化の契機として機能している。人間は、教育を好例として、トラウマと愛情が対になった体験をすることが多く、それによって生じた心的構造を“擬似二重レンズ”とした。擬似二重レンズは、人間と人間社会が強迫的に過剰反復を行う源泉となっている。また社会的に被害者が盲点になる構図を指摘し、これを宮地(2007)の“環状島モデル”と対比する形で“富士山モデル”として論じた。“富士山モデル”は、愛やトラウマの伝達力不足を無視し、幻想で上塗りしてしまうが故に、負の連鎖を助長することを指摘した。 最後に、これらを乗り越えるために、乳幼児期の養育の重要性や、事実と実態を知ろうとすること、自ら愛とトラウマを表現し、また他者の表現を受け止めていくことの重要性に触れた。
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