Departmental Bulletin Paper 女子大学生の推定最大酸素摂取量と過去の運動経験および身体活動の関係
Relationship between estimated maximum oxygen intake, past sports\nexperience and physical activity in female university students

難波, 秀行  ,  黒坂, 裕香  ,  田中, 由佳里  ,  塩野谷, 祐子  ,  湊, 久美子

Description
【目的】過去の運動経験と最近の身体活動は複合的に現在の体力水準に影響していると考えられているが、その程度は明らかになっていない。そこで本研究では小学生から高校生までのスポーツ活動経験と最近の身体活動がどの程度、全身持久力に影響を及ぼしているのかを明らかにし、女子大学生の健康維持増進に必要な知見を示すことを目的とした。【方法】本学の女子大学生218人(平均年齢20.9±1.1歳)を対象とし、簡易スタミナテストを用いて最大酸素摂取量(VO2max)の50%に相当する酸素摂取量(50%VO2max)を算出した。体重および体組成測定、身体活動量(活動量計、GPAQ)、身体活動近隣環境(IPAQ-E)、運動自己効力感、過去のスポーツ活動経験を評価項目とした。【結果】推定50%VO2maxの平均値は19.5±3.9ml/kg/minであった。小学生時、中学生時および高校生時の3期間にわたり運動経験があった56人の推定50%VO2maxは21.2±4.2ml/kg/minで、運動経験なし群(33人)18.4±2.9ml/kg/min、1期間に運動経験あり群(60人)18.6±3.8ml/kg/minに比較して有意に高い値を示した(p<0.05)。推定50%VO2maxを従属変数とし、中学生時のスポーツ活動時間、高校生時のスポーツ活動時間、座位時間、歩数および自己効力感の独立変数により寄与率17.3%(F=8.86, p<0.001)の有意な回帰式が得られた。標準偏回帰係数は、高校生時のスポーツ活動時間β=0.223(p<0.01)、運動自己効力感β=0.222(p<0.01)、座位時間β=-0.148(p<0.05)であった。【結論】小学生から高校生までのスポーツ活動が豊富になるほど推定最大酸素摂取量が高くなる量反応関係がみられたが、経験なし群と小、中、高のいずれか1期間経験あり群には有意差がなかったことから、少なくとも3年間以上スポーツ活動を継続して行うことが成人以降の体力に影響すると考えられた。重回帰分析の結果から、推定最大酸素摂取量に高校生時のスポーツ活動時間、運動自己効力感が同程度に影響し、次に座位時間が影響していた。さらに、運動自己効力感は最近の身体活動と関連がみられたことから、大学教育の中での体育実技授業、あるいは課外活動としてスポーツ活動の環境整備等により小学生、中学生、高校生、大学生と連続性を持たせた取り組みが女子大学生の体力水準の維持、健康増進のために重要と考えられた。
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