紀要論文 保育系学生の実習における造形活動
Formative activities by female undergraduates majoring childcare\nat practical training

島田, 由紀子  ,  Yukiko, SHIMADA

55pp.109 - 117 , 2015-03-31 , 和洋女子大学
ISSN:18846351
NII書誌ID(NCID):AA12466848
内容記述
幼児にとって造形活動は、他の活動にはない色や形、素材といった視覚的な要素を多分に含んだ創造的な表現活動と考えられる。幼稚園や保育所などでは、さまざまな造形活動が展開されており、保育者にとっても造形や造形活動は保育を行う上で重視していると考えられる。これまで、保育者をめざす学生について、実習における造形活動に焦点をあてた調査研究は少なく、どのような問題点や困っている事柄があるのか明らかにされてこなかった。そこで保育系学生を対象に、実習や実習の準備として行った造形活動についてどのように考え、行い、どのような躓きがみられたか、幼稚園、保育実習のすべてを修了した学生に対して調査を行うことにした。その結果、学生は幼児の表現したい思いを大切にし、季節や行事との結びつきを考えている一方、幼稚園教育要領や保育所保育指針については強く意識していないことがわかった。また、部分実習や責任実習で造形活動を行う場合、保育雑誌や書籍、授業で習った内容をもとに考え実践することが多く、その際、年齢に応じて事前準備や活動の過程を工夫するなどの応用がみられた。活動後の言葉がけでは、幼児の思いを受けとめ共感するに留まり、表現を育む契機につなげていくには実習期間の短さが影響していることも考えられた。活動案は画一的な傾向がみられ、内容や教材に工夫や発展が難しい様子がうかがえたが、それは限られた時間のなかで幼児が楽しめることを優先したことや、あるいは実習評価を考慮したことが推測された。造形活動で困ったことは、導入時の作る方法の説明や、幼児の個人差、時間配分などが上位に挙がった。さらに学生自身は造形活動が好きだと思っているが、同時に苦手意識も持っていることがわかった。これらの問題点を在学中にすべて解決することは難しいが、造形活動の発展や展開までも含めた教材研究や指導法を、具体的に示していくことの必要性が示唆された。
本文を読む

https://wayo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=1076&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1

このアイテムのアクセス数:  回

その他の情報