紀要論文 オーストリア現代文学と越境文学 : 二つのシンポジウムを終えて

土屋, 勝彦

内容記述
 オーストリア現代文学の特徴を考察するシンポジウムと,森鷗外と多和田葉子という二人の越境作家の比較をめぐるシンポジウムを終えて,改めて両シンポジウムに通底する視座を検討してみる。二人の日本の越境作家において見られる日本近代文学の構築と日本語文学の解体・革新という対照性によって特徴づけられる両作家の文学活動・文学意識には,「オーストリア国民文学」という地域性ないし規範と,「ドイツ語圏文学」という国民国家を超える普遍性ないしグローバリゼーション志向との対照性に対応している。これは,文学の有する「越境性」という特質の表れともいえる。越境性は,内なる他者性を自己開示することで普遍的な人間性への問いにつながり,特殊を通じて普遍に向かう文学の本質を示すものとなる。
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