Departmental Bulletin Paper キリスト教教育の特性 : よい人になってください

葛井, 義憲

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  明治を迎えた日本が取り組んだ大きな事柄の一つに教育を全国民に行き渡らせることであった。すぐれた近代国家の建設は明日を担う子どもたちの成長発達にもかかっていた。実用的,科学的,合理的な生き方を「修得」させたかった。そして競争に「打ち勝ち」,「立身出世」を望ませ,「実利」を得ることを優先する生き方を求めさせようとした。  かかる近代化路線のもとで,キリストに倣って人生を刻む者たちは斬新な提示実践を表すが,なかなか周りから容認され難い「生き方」を示した。なぜなら,イエスをキリストとする者たちはイエスの地上の周縁に向けるまなざし,ひび割れた事態やそこにある人々に支援の手を差し伸べ,愛と癒しをもって寄り添うおうとする活動,そして創造主の導きに心を開いて従い,恵みに感謝しつつ生きようとするあり方。また,地上にあって創造主と結びつき,創造主の呼びかけに全心身を傾けていく生き方。そこには,誠実と勤勉と謙と感謝はある。しかし,近代化路線のもとで「世界の一等国」を目指して走る「軌跡」にのらない歩みを見せることもあるからである。  本稿では,子ども,周縁に関心を示し,「よい人」になることを勧め続けた内村鑑三,羽仁もと子・吉一,井口喜源治たちの言行を用いつつ,彼らがこの社会に投げかけた斬新さ,また,周りとの軋轢,彼らに対する排斥などをもおさえながら,彼らの言葉活動の意義を析考察する。
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