紀要論文 民間設備投資の動向をみる

大石, 邦弘

内容記述
 2014年4月の消費税増税により,日本経済は再び減速傾向となった。成長の足枷となったのは民間需要であるが,その一つである民間企業の投資行動に焦点をあて,その動向を探るためのポイントを検討することが本稿の目的である。 民間企業は,企業間取引が活発化してきたこともあり,この面での調達・運用の比重が高まっているが,それとともに運用に関しては海外への投資増が顕著である。また,機関別国債保有動向をみると,大量の資金が国債購入に流れ,結果的に日本銀行に累積していることがわかる。国内の投資機会は景気回復の中でも広がらず,余剰資金を海外投資や国債購入にあてている可能性がうかがえる。このことは,日本銀行の異次元緩和が必ずしも民間設備投資へつながっていない可能性を示している。 このような資金循環の中で民間企業の有形固定資産や金融資産は,今回の景気回復中に大きく積みあがっており,民間企業のストック化が一層進展していることがわかる。そのことが,今後の設備投資動向を予想する際,金利や企業収益だけではない重要な視点となろう。
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