紀要論文 債権者取消権の効力について

髙森, 哉子  ,  中原 愛

内容記述
債権者取消権の効果は,相対的で,取消権者と受益者又は転得者との間でのみ法律行為が取消され,その他の者との間の法律関係には影響を及ぼさないと解されている。この見解によれば,善意者から転得した者が悪意である場合に,その前者が善意であっても,悪意の転得者に対して債権者取消権を行使できると解されている。本研究では,債権者取消権の沿革と本質から,上記の考え方を批判的に検討することを試みたい。私見は,独立的善意者が現れた段階で詐害行為性は無くなることを理由に,転得者が「悪意者」であっても,その者に対して,債権者取消権の行使は認められないと考えている。本論文は,債権者取消権制度の歴史と概要を論じた上で,この問題を考察し,さらに,類似性のあるテーマとして,二重譲渡における背信的悪意者からの転得者と民法177条の「第三者」の問題を取り上げ,この両者の問題に共通する相対的構成の妥当性を,学説及び判例の研究から批判的に考察する。
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