紀要論文 魏志倭人伝の籩豆をめぐる史的環境
The Historical Environment Surrounding the Food Offering Cups in the Gishiwajinden

門田, 誠一

14pp.1 - 21 , 2018-03-01 , 佛教大学宗教文化ミュージアム
ISSN:13498444
NII書誌ID(NCID):AA12403236
内容記述
魏志倭人伝の倭人の飲食の文化に関する「食飲するに籩豆を用い手食す」について、経書・礼書では籩や豆は礼楽における祭祀に用いられた供膳具であり、君臣関係や階層的序列を重視する礼制においては階層や祭儀の場面によって異なることを示した。出土遺物の点からは、戦国時代に盛行した豆に代わって、漢代にいたると耳杯が広く用いられるようになり、このような豆の衰退を東夷伝の冒頭にみえる東夷は俎豆の象存るが、中国礼を失した、という記述の背景となる考古学的事実としてとらえた。考古学的事象が示すように、陳寿は魏が籩豆が衰退した点から礼の失した社会であるとみなし、俎豆を用いたとする東夷のなかにあって、倭に関しては礼器として不可欠な籩と豆が備わっているという伝聞を特記したものと考えた。倭の高杯が土器と木製品からなるという記述そのものは、実際の見聞を背景としている可能性がたかく、倭における木製品と土器の高杯の併用に基づいた伝聞が、陳寿をして礼楽の実修と認識させるにいたったと考えられる。
魏志倭人伝
ヘン豆
杯耳
豆杯
高杯
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https://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/SB/0014/SB00140R001.pdf

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